2024年3月21日にLazuli Academy Vol.1「ネットスーパー/ECにおけるプロダクトデータの理想と現実」セミナーを開催いたしました。株式会社ベイシアでネットスーパー事業に取り組む黒川 真氏をお招きし、顧客にとって重要なプロダクトデータ管理の理想と現実について語っていただきました。
2024年3月21日にLazuli Academy Vol.1「ネットスーパー/ECにおけるプロダクトデータの理想と現実」セミナーを開催いたしました。株式会社ベイシアでネットスーパー事業に取り組む黒川 真氏をお招きし、顧客にとって重要なプロダクトデータ*1 管理の理想と現実について語っていただきました。
顧客が安心安全に購買活動を行うための体験設計において、リテーラー、メーカー、ホールセラーが共に取り組むべき内容について、多くの示唆が得られる貴重な機会となりました。
本レポートでは、黒川氏によるセミナーの内容を、特に以下の三つに焦点を当ててご紹介します。
- ネットスーパー/ECにおけるプロダクトデータの重要性
- 小売のプロダクトデータ管理における現状と課題
- プロダクトデータ整備の理想と現実
*1 プロダクトデータとは:従来の商品マスタに含まれる基本情報(取引データや売上管理)にとどまらない、多様な販売チャネルにおいて顧客の商品購買意思決定の下地を作り、データドリブンな意思決定を支援するための多次元的な資産です。カテゴリー情報や特徴タグ、レビュー情報など、従来は見過ごされがちだったデータを用いることで、企業は顧客の深層に迫るインサイトを抽出し、顧客体験の向上とビジネス成長の加速を実現できます。
ネットスーパー/ECにおけるプロダクトデータの重要性
デジタル化と販売チャネルの多様化により、顧客は現物が手元にない状態でも商品を購入できるようになりました。
技術の進歩により、商品情報だけでなく、顧客の購買履歴や行動データなど、小売側が扱える情報量も増えています。
こうした状況下で、顧客にとって最適な商品情報を提供するために、正確で充実したプロダクトデータの整備が不可欠となります。
小売のプロダクトデータ管理における現状と課題
現状、小売のプロダクトデータは、店舗での販売に最適化されたシステムで管理されています。小売が持っている商品情報は物流を回すことや、実店舗で販売をすることが主な利用目的になっています。したがって、これらの商品情報は現物を見て購入する前提の情報となっているため、ECやネットスーパーに掲載する情報としては使いづらいケースが多いです。
また、データの品質やフォーマットも統一されておらず、メーカー、卸売、小売間で共有するのが難しい状況です。
プロダクトデータ整備の理想と現実
理想的なプロダクトデータは、顧客が商品を理解し、安心して購入できる情報が、必要な時に、必要な形で提供されることを実現するものです。
しかし、現実には、以下のような課題があります。
- 商品マスタを作る人と使う人が違う
- プロダクトデータを整備するコスト、リソースに対してリターンが少ない
- プロダクトデータの整備が製販配各企業にとってのコアビジネスではない
これらの課題に対して、プロダクトデータを上流から下流まで流すためのサービスのニーズは今後ますます上がってくるだろうと黒川氏は指摘しました。今後、プロダクトデータのハブとして、ベイシアでも導入されているLazuli PDPのようなプロダクトデータプラットフォームが普及していくことが期待されています。
Lazuli PDPは、商品データが必要な時に、必要な形で手に入れることができるプラットフォームです。メーカー、卸売、小売が協力してPDPを活用することで、プロダクトデータの整備を効率化し、顧客にとってより良い購買体験を提供することができるでしょう。
まとめ
ネットスーパー/ECにおけるプロダクトデータは、顧客にとって安心安全な購買活動を実現するために不可欠な要素です。
現状は課題も多いですが、業界全体で協力することで、理想的なプロダクトデータ環境を実現することが可能です。
本レポートが、ネットスーパー/ECにおけるプロダクトデータの重要性を理解し、今後の取り組みの参考となることを願っています。
アーカイブ動画はこちらよりご視聴いただけます。
当社では、メーカー、卸、小売間の商品情報流通を変革するために活動を行っています。商品マスタの統合や管理、不足データ(競合商品情報やカテゴリなど)の拡張などでお困りの方は、Lazuliへのお問い合わせをお待ちしております。
Lazuliへのお問い合わせはこちら。