ECサイトを運営している方々が抱える課題の一つに、売り上げアップが挙げられます。ECサイトの売り上げアップには、多岐にわたる要素が関わってきます。今回は、ECサイトの売り上げアップに必要な要素を整理し、それぞれのポイントを詳しく解説します。
日本のEC市場規模
日本国内のBtoC向けのEC市場規模は、経済産業省によると2021年には20.7兆円で、前年比7.35%増と大幅に拡大しています。2020年には新型コロナウイルス感染症による外出自粛により旅行サービス系の需要が縮小したためサービス系の市場規模は縮小していますが、物販系は巣篭もり需要の発生からネット購入が定着し、引き続き大幅に伸長しています。
首位のアマゾンが2位以下を引き離す
「通販新聞」によると2021年のネット販売実施企業上位売上高は7兆144億円。上位10社は以下のようになっています。
順位 | 会社名 | EC売上高(百万円) |
1 | アマゾンジャパン | 2,535,500 |
2 | ヨドバシカメラ | 213,659 |
3 | ZOZO | 166,199 |
4 | ビックカメラ | 156,400 |
5 | ヤマダホールディングス | 144,500 |
ECでの売り上げの方程式とは?
売上を因数分解すると、一般的なビジネスにおいては売上 = 単価 × 数量となります。一方、ECにおいては方程式は以下のようになります。
売上 = 訪問者数 × コンバージョン率 × 平均購入額(客単価)
訪問者数は、ECサイトに訪れるユーザの数を指します。コンバージョン率は、ECサイトに訪れたユーザのうち、商品を購入する人の割合を指します。平均購入額は、ECサイトで1回の購入ごとに平均的に支払われる金額を指します。
この方程式に基づいて、ECサイトの売上高を増やすには、訪問者数を増やす、コンバージョン率を向上させる、平均購入額を増やすという3つのレバーがあり、それぞれを改善するための施策が必要になります。
売上アップに効果を上げるアクション
それぞれの施策について、効果を上げるために必要なアクションを考えてみましょう。
- 訪問者数を増やすためのアクション
- 検索エンジン最適化(SEO)や検索エンジン広告(SEA)などの施策を実施して、ECサイトの露出を増やす
- ブログやSNSなどのコンテンツを活用して、訪問者数を増やすための情報発信を行う
- キャンペーンやセールなどのプロモーションを実施して、訪問者数を増やす
- コンバージョン率を向上させるためのアクション
- ユーザインターフェイス(UX)改善に取り組み、ECサイトの使いやすさを向上させる
- 商品ページのコンテンツや画像、口コミなどを充実させ、商品の魅力を伝える
- ユーザの行動データを分析し、改善点を把握して施策を実施する
- 平均購入額(客単価)を増やすためのアクション
- ユーザが購入できる商品の数を増やし、クロスセルやアップセルの機会を増やす
- セット販売や割引クーポンの配布など、一度に多くの商品を購入するユーザを増やす
- リピート購入を促進するための施策を実施し、ユーザのロイヤルティを向上させる
当社によくお問い合わせいただくご相談に、「商品の掲載点数を増やしたい」というトピックがあります。これは、「訪問者数を増やすためのアクション」「平均購入額(客単価)を増やすためのアクション」にカテゴライズされます。
もちろん、商品点数を増やしても、それらをお客様に発見いただく機会がなければ、意味がありません。UX改善に必要な情報の整備も、裏側で進めることが大切です。
ECサイトによって最適な施策やアクションは異なるため、適切な施策を選択するためには、ユーザのニーズや行動を深く理解することが重要です。
ユーザのニーズや行動を深く理解するために
ユーザのニーズや行動を深く理解するためには、
- ユーザがどのような商品を求めているかといったマーケット分析
- ECサイト上でのユーザの行動分析
- 実際に購入された商品の評価やどのような使われ方をしているかといった口コミ・レビューの分析
などを行うことでインサイトを出すことができます。しかしながら、これらのデータの収集はもちろんですが、データを分析可能な状態にするためにも、データの整備が不可欠です。
当社では商品情報という観点から皆様の基礎データの収集・整備をお手伝いしております。「Lazuli PDP」では、ECサイトの売上増加に重要な商品情報の整備が可能ですので、ご興味をお持ちいただいた方はぜひサービスサイトも覗いてみてください。
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